Chaos Cloud よくある質問と回答
Chaos Cloudとは?
Chaos Cloudは、V-Rayでシーンを送信しレンダリングできるクラウドベースの有料サービス(SaaS)です。Chaos Cloudを使用すれば、レンダリング専用のハードウェアやレンダーノードライセンスを必要とせずに、スーパーコンピュータ上でレンダリングを実行させる事ができます。レンダリング作業をChaos Cloudにアウトソーシングする事でプロダクションは費用と時間を最小限に節約し、シーン設計に専念する事ができます。
クレジット(料金)関連
Chaos Cloud クレジットは購入する必要がありますか?
全てのCHAOS GROUPユーザーは、無料で“20クレジット“を利用できます。20以上のクレジットが必要な場合は、Chaos GroupオンラインショップもしくはChaos Group リセラーから購入することができます。レンダリングのニーズに基づいてクレジットは100単位で購入でき、最大50000まで購入できます。なお購入したクレジットは払い戻しできませんので予めご注意ください。レンダリングの途中で失敗したJOBは料金はかかりません。
Chaos Cloudの利用料金はいくらくらいになりますか?
Chaos CloudクレジットはChaosGroup.comのオンラインショップでクレジットカード決済できる他、Chaos Group代理店でまとめてクレジットを割引購入する事も可能です。価格はこちらのページを参照ください。https://v-ray.jp/v-ray/cloud/
Chaos Cloudでレンダリング中にクレジットが足りなくなったらどうなりますか?
Chaos Cloudでレンダリング中にクレジットが足りなくなった場合「ACTIVE」ジョブは一時停止され新しいジョブを送信する事はできません。クレジットを追加する事でJOBを再開し新しいJOBを送信することができます。
失敗したフレーム(スチルシーン)に費やしたクレジットは払い戻されますか?
はい。ChaosCloudは、失敗したフレーム(静止シーン)に費やされたクレジットを払い戻します。つまり、静止シーンのジョブが失敗した場合、シーン全体に費やしたクレジットが払い戻されます。アニメーションジョブのフレームが失敗すると、Chaos Cloudは失敗したフレームだけに費やしたクレジットを払い戻します(アニメーションの全体ではありません)。
「クレジット」とは何を表していますか?
クレジットはインテル社”Skylake”世代のCPUでの計算時間にリンクされています。ベースとなるハードウェア構成は、必要に応じて多少異なる場合がありますが、同じイメージのクレジットコストは一貫している必要があります。
クラウドのハードウェアは自動的に拡張されます。将来的には処理速度が向上し、同じ画像を作成するためのコストが低減されるでしょう。 クレジットの消費には、アップロード/ダウンロード、プロジェクトデータとそのレンダリング結果の維持、Chaos Cloud内でのジョブの優先順位等全ての部分の費用が含まれます。
現在クレジットが自分のプロジェクトでどれくらい必要なのかを見積もる為には、無料のクレジットを使ってテストする事を強く推奨します。
どれくらいのクレジットが必要かを見積るにはどうすればいいですか?
Chaos Cloudでは 10クレジットを無償で提供します。まずこの10クレジットを使用してテストイメージをレンダリングし消費したクレジット数を記録します。こちらをベースに、最終的なレンダリング内容(解像度、品質[時間]、フレーム数など)に応じてかけ算をして見積もる事が現在最良の方法です。
無料クレジットを使い終わった後に、Chaos Cloudでレンダリングできるかテストしたい場合どうしたらいいですか?
純粋にChaos Cloudでレンダリングできるかどうかをチェックしたい場合は、V-Ray Standaloneを使用してローカルマシンでレンダリングしてみてください。それがOKであれば Chaos Cloudでも同じ結果が得られます。
もしくは、Chaos Cloudにジョブを送信して途中で止めたり、低解像度、低品質設定でJOBを送信します。なおChaos Cloudで「一時停止」しJOBはクレジット追加後直ぐに再開できます。「テスト解像度」にセットしたJOBは、複製してファイナル解像度にセットし直して再送する事もできます。
ジョブの優先度で消費クレジットが変化するのですか?
いいえ、現時点ではジョブの優先順位付けスキームはありません。全てのジョブが「最優先」であるため、すべてのジョブをすぐに開始することを目指しており、優先度の高いジョブに対してはプレミアムのクレジットを請求しません。
無償クレジットを増やす事はできますか?
全てのユーザーに20クレジットのみが無償で提供されます。20クレジットを消費した後は、有償でクレジットを購入いただく必要がございます。
株式会社オークのオンラインショップでCHAOS GROUP CLOUDクレジットを購入しましたが、クレジットが増えません。なぜ?
購入したChaos Cloudクレジットは即座に反映されませんのでご注意ください!
株式会社オークの営業時間中に発注処理され、Chaos Group(ブルガリア)の営業時間中にChaos Groupアカウントにクレジットが追加されます。全て手動で処理されます。
例えば金曜日の20時(オーク営業時間外)に購入された場合、週の開けた月曜日のChaos Groupの営業時間(日本時間で月曜日の夕方~夜)にかけてクレジット追加作業が行われます。その為利用可能になるのは早くても月曜日の夜中~火曜日の朝となります。(日本の土日祝日、ブルガリアの休日等がある場合さらに遅くなります。)
したがって、Chaos Cloudクレジットは予め日付の余裕を持って購入される事を推奨致します。
残りのクレジットを確認するにはどうすればよいですか?
残っているクレジット数は[Resources]タブに表示されます。
遅いマシンが使用される場合、より低価格のクレジット消費になりますか?
コストの計算方法が同じであるためこれは不可能です。より遅いマシン[低コスト]をより長い時間動作[高コスト]させる事と、高速マシン[高コスト]をより短時間動作[低コスト]させる事は同じだからです。 Chaos Groupはあらゆる仕事をできるだけ早く完了させることを目指しており、私たちは常に改良しています。
使用方法に関して
Chaos Cloud は V-Rayをインストールするだけで使えますか?
Chaos Cloudを使用する為には、V-Rayプラグインの他に「Chaos Cloud クライアントアプリケーション」(V-Ray Cloud client app)が必要です。Chaos Cloudを使用する前にダウンロードしてインストールする必要があります。ダウンロードは https://cloud.chaos.com より可能です。
Chaos Cloud client appは、V-Rayで作成したvrsceneファイルをクラウドに送信する事を行います。このアプリケーションはワークフローに応じてシーンの構築に使用した3Dアプリケーション内部から呼び出す事も、コマンドラインから手動で呼び出して送信する事もできます。3Dデザインアプリケーションから起動すると、現在作業中のシーンが自動的に読み込まれ送信されます。手動で起動する場合は一旦 vrscene ファイルにエクスポートしてChaos Cloudアプリケーションで開く必要があります。詳しい使い方はこちらのページを参考にしてください。
ブラウザは何をサポートしていますか?
Chaos Cloud ウェブサイトおよび Chaos Cloudクライアントアプリケーションは 最新の “Google Chrome”, “Mozilla Firefox”, “Microsoft EDGE”, “Apple Safari”, “Opera” ブラウザで動作を確認済みです。
CHAOS GROUPクラウドはどのようなレンダリングジョブをサポートしていますか?
Chaos Cloudは、静止画像とアニメーションのレンダリングをサポートしています。静止画ではバーチャルリアリティ(VR)用に最適化することもできます。 VRが有効になっている場合、Chaos Cloudは Google CardboardなどのVRヘッドセットで結果を確認するためWebページを生成します。
Chaos Cloudはプログレッシブもしくはバケットモードのレンダリングサポートしていますか?
Chaos Cloudは3Dアプリケーションのシーン設定に応じて、プログレッシブまたはバケットレンダリングモードを使用してシーンをレンダリングできます。
Chaos Cloudは V-Ray GPU をサポートしていますか?
Chaos Cloudは V-Ray CPU および V-Ray GPU エンジンを使用してレンダリングできます。ただし、V-Ray GPUにはいくつかの大きな制限があります。V-Ray GPUはバケットモードでのみ実行されるため、V-Ray GPUプログレッシブシーンはすべてバケットモードに強制されます。 V-Ray GPUは、いわゆるハイブリッドレンダリングと呼ばれる仮想GPUで実行されます。またV-Ray GPUエンジンはバージョンV-Ray Next Update 1(4.10.x)以降のvrsceneみをサポートします。つまり、それ以前のバージョンで作成されたV-Ray GPUのシーンは強制的にV-Ray Next Update 1(4.10.x)でレンダリングされる事になります。CLOUD GPUハードウェアで実行されるV-Ray GPUエンジンのサポートは近日中に提供される予定です。
シーンのアップロード上限はありますか?
はい。ChaosCloudにアップロードできるシーンには1シーン辺り 100 GB以下の制限があります。シーンが100GBを超える場合は、小さなシーンに分割して個別にアップロードすることをお勧めします。
Chaos Cloudでレンダリングを開始するにはどうすればよいですか?
Chaos Cloudでレンダリングを行うには、まず、Chaos Cloud client appをインストールし、Chaos CloudサポートアプリケーションからChaos Cloudにシーンを送信します。クラウドに空きリソースがある場合Chaos Cloudはジョブのレンダリングを即座に開始します。空きリソースがない場合ジョブは一旦キューに保存され、リソースが使用可能になると自動的にレンダリングを開始します。
Chaos Cloudでレンダリングすると、どのような画像タイプが出力として得られますか?
Chaos Cloudでダウンロードできる出力イメージの種類は、JPGとシーン(vrscene)の設定で指定したファイルタイプです。これらの設定はシーンの構築に使用する3Dアプリケーションでカスタマイズできます。 3Dアプリケーションで何も指定しなければ、Chaos CloudはJPGの外にEXRイメージを生成します。
Chaos Cloudでレンダリングすると、レンダーエレメントが出力されません。なぜ?
Chaos Cloudではレンダーエレメント情報は .exr ファイルに全て含まれています。V-Ray VFBの Load Image から .exrを読み込んで別途保存するか、
ProEXR プラグイン(無償)を使うと、Photoshopでマルチレイヤ OpnEXRファイルを直接読み込む事ができます。http://www.fnordware.com/ProEXR/
一時停止またはキャンセルした場合に、それまでの計算イメージをダウンロードできますか?
はい、レンダリングジョブの現在のステータスでイメージをダウンロードできます。ただしジョブを一時停止した場合、V-Rayはレンダリングプロセスを完了せず、ホストアプリケーションで指定されたイメージタイプは生成されません。現在のステータスはJPGイメージのみが使用可能になります。
Chaos Cloudはどの3Dアプリケーションをサポートしていますか?
Chaos Cloudは vrsceneファイルをエクスポートできるすべての3Dアプリケーションで使用できます。Chaos Cloud は SketchUp (3.6)、Rhino (3.6)、Revit (3.6)、3ds Max (NEXT)、Modo (3.6)、Blender (3.6)、Houdini (NEXT)、Maya (NEXT)、V-Ray for CINEMA 4D(3.7)のV-Rayと直接統合されています。直接統合されていない V-Ray 3.x からは vrscene を出力する事でChaos Cloudに送信可能です。
Chaos Cloud クライアントアプリケーションはどこからダウンロードしますか?
Chaos Cloud クライアントアプリケーションは Chaos Cloud Webポータルページ (https://cloud.chaos.com/)からダウンロードできます。なおChaos Cloud Webポータルページにログインするには ChaosGroup.com のアカウントが必要です。
Chaos Cloud クライアントアプリケーションがサポートするOSは?
Chaos Cloud クライアントアプリケーションは Windows 64-bit, macOS 10.9 以降, Linux 64-bit をサポートしています。
いくつまでJOBを送信できますか?
最大10000 (1万)のジョブまで同時に送信することができます。それらのステータスは「送信済み(Submitted)」になり、レンダリングを開始(“Active”)になるまで待機します。
最大解像度は何ですか?
同時にレンダリングできるジョブの数はいくつですか?
同時に最大100の「アクティブ」ジョブをレンダリングすることができます。レンダリング中のJOBステータスは「Active」です。
レンダリング結果をChaos Cloudから取得する場合、Chaos Cloudからダウンロードできるデータの容量に制限はありますか?
残念ながらクラウドシステムの都合で1アカウントにつき、30日(720時間)で 25 TB までの制限があります。もし都合上この容量を超える場合、Resouces ページから増量(INCREASE)をリクエストしてください。
CHAOS GROUPクラウドは、どのようなカメラタイプでバーチャルリアリティ(VR)機能[Cardboard表示]をサポートしていますか?
オプションを使用するとレンダリングした画像をWEBブラウザ上でVR表示を行い確認できます。この機能はシーン内でCameraの設定を “Spherical Panorama”にセットしている場合に使用できます。 VR Cubemapカメラはまだサポートされていません。(WEBブラウザでステレオVR表示は現在サポートさていません。[ステレオVRのレンダリング自体は可能])
レンダリングが完了したら通知してもらえますか?
はい。デフォルトでジョブステータスが “In Progress”(進行中)から “Completed”(完了)または “Failed”(失敗)に変わった場合、通知サービスからメールが届きます。これらの通知は Chaos Cloudポータルオプションからの登録を解除することができます。 Chaos CloudにはGoogle ChromeとMozilla Firefoxのアプリ内通知機能でも通知されます。
レンダリングされた画像をダウンロードするにはどうしたらいいですか?
Chaos Cloud Webポータルの[ジョブの詳細]ページからレンダリングイメージをダウンロードできます。もしくは Chaos Cloud Client App のコマンドラインインターフェイス(CLI)で対応するコマンドを使用してダウンロードできます: “vcloud job download –id –output”
Chaos Cloudは機密情報を保持しますか?また権利はどうなっていますか?
ユーザーと当社のサービス間のすべての通信は暗号化されているためデータは安全です。 CHAOS GROUPクラウドに入るファイルやその他のデータはそれらを送信したユーザーに帰属します。情報はChaosGroup.comアカウントに基づいています。
レンダリングを実行するとJOBが失敗する原因は何ですか?
Chaos CloudでJOBが失敗した場合は、Webポータルの[ジョブの詳細]ページでログを確認してみてください。参照されているリソースが不足している場合、サポートしていないプラグインがシーンに含まれる等のエラーが考えられます。調査のためにログのコピーをサポートに送信してみてください。
レンダリングの一部が黒く表示されます。なぜ?
Chaos Cloudでサポートされていないプラグインを使用してシーンをレンダリングしようとしている為、オブジェクトが存在すると予想される場所が黒く表示されている可能性があります。
レンダリングイメージが完全に「黒」で出力されるのはなぜですか?
レンダリング画像全体が黒い場合はChaos Cloudでサポートされていないプラグインを使用している可能性があります。また「カメラの露出が暗い」「カメラが誤った方向を向いている」等の理由でレンダリングイメージが暗いケースがあります。
送信したJOBのステータスが Submitted のままで、レンダリングを開始しません。なぜ?
Chaos Cloudの内部では仮想のレンダリングマシンをセットアップして起動するまでに最大3分かかることがあります。またなんらかの原因で失敗した場合ジョブの状態は「Failed」に変わり通知されます。Status画面でレンダリングログを確認してください。
アニメーションジョブで1つのフレームが失敗すると、アニメーションジョブ全体が失敗しますか?
アニメーションフレームの5%以上が失敗するとアニメーションジョブ全体が停止し失敗とみなされます。フレーム数が少ない場合少なくとも2つのフレームが失敗するとジョブ全体が失敗したと判断されます。アニメーションジョブが失敗するまで生成された出力はダウンロードすることができます。失敗したアニメーションのクローンを作成する場合、クローン作成画面で、フレーム範囲フィールドに番号を入力して、失敗したフレームのみをレンダリングすることを提案します。
Chaos Cloudで既にレンダリングしたJOBを再レンダリングすることはできますか?
はい。[ジョブの詳細]ページで[Clone]オプションを使用してジョブを複製しキューに再送信、再レンダリングできます。
Chaos Cloudのハードウェア仕様は何ですか?どのような仮想マシンでレンダリングされていますか?
私たちの主な目標の1つは、レンダリングマシンの台数・スペックを意識する事なくワークフローを可能な限り単純化/自動化する事です。それを念頭に置いて、クラウド上のマシン選択はChaos Cloudによって自動処理されます。現時点では36~96コアの幅広いマシンをバックエンドで使用しています。ユーザーがV-RayCLOUDのマシン環境を意識する必要性は殆どありません。また、CHAOS CLOUDで自動的にディストリビュートレンダリングを行う機能に取り組んでいます。これが可能になると1シーンの処理に使用されるバックグラウンドマシンの数が自動的に拡張されより短時間で処理できるようになります。但し消費されるクレジットの数はマシン数の処理時間で処理されます。したがって、36コアマシンで1時間のシーンは、72コアマシンで30分、96コアマシンで22.5分と同じ量のクレジットがかかります。
Sceneのエクスポートに非常に時間が掛かっているのはなぜ?
キャラクターまたはジオメトリが変形するアニメーションシーンを再送信する場合、CHAOS CLOUD上でシーンのエクスポートプロセスが再実行されます。アニメーションの複雑さとフレーム数によっては、このプロセスに最大で数十時間かかる場合があります。ジオメトリが大量にあるシーンや長いアニメーションシーンも、エクスポートプロセスに時間がかかる場合があります。 Chaos Cloudでのエクスポートプロセスとレンダリングは異なるものであり、エクスポート中にクレジットが請求されることはありません。
知っておいて欲しい Chaos Cloudの特徴
CHAOS GROUPクラウドに既に提出しているジョブの新しいバージョンを追加すると、そのアップロードは最初のアップロードよりもはるかに高速になります。 CHAOS GROUPクラウドはすべての新しいジョブを既存のジョブと比較し一致するものがあればクライアントアプリケーションは変更部分のみをアップロードします。これは同一シーンを数パターンレンダリングを作成する場合に便利です。CHAOS GROUPクラウドにレンダリングを任せて、ユーザーはシーン作成に専念できます。
ジョブの処理にどれ位時間が掛かるか知る事はできますか?
ジョブが後どれくらいで完了するかを知るには、Chaos Cloudポータルの進行状況(Progress)インジケータを見てください。